シューベルトの名曲「冬の旅」に出てくる菩提樹はヨーロッパに広く分布する落葉高木-リンデンバウムに思いを寄せて作曲したものといわれています。

リンデンの上品な香りは心配事や悩み事が多かった一日の疲れをいやしてくれます。ドイツやオーストリアなど、ヨーロッパの国々には昔ながらの建物と古き良き時代の姿そのままの街並みを残す古都が少なくありません。訪れた人々をノスタルジックな気分にさせる街並みによく街路樹として植えられているリンデンもまた、人の心を落ち着かせる魅力があります。

ヨーロッパでも古くからハーブティーとして愛飲されているものの一つです。ハーブとしての利用も広範囲で、有効な臨床報告がなされています。リンデンは6月から7月にかけて、枝いっぱいに黄緑色の小花を咲かせ、辺り一面に花の香りを振りまきます。ところが、リンデンの花といったら大変おもしろい花です。

リンデンの花はリンデンの葉の真ん中から咲くのです。そのため正確には苞(ほう)といいます。これは葉が変形したもので、芽や蕾(つぼみ)を覆って出るからなのです。 リンデンは花と葉から赤みを少し帯びた黄色い色素がお湯に溶け出すとともに上品な香りがカップから立ち上がります。淡い初恋の遠い記憶を呼び覚ますような香りです。不眠や疲労に効果がありますから、職場や学校で嫌な事が起こってイライラしたり、忙しい中で緊張感が取れずにいたり、心配事を抱え、その事ばかりが気になって眠れないといった時に力強い味方になってくれます。昼間飲めばリラックス感を、夜寝る前に飲むと安眠を約束してくれるでしょう。血液浄化や心筋こうそくの予防にもなり、冷え性の女性にも良いお茶です。発汗、鎮静、風邪のひき始め、冷え性、神経がイライラしている時、気分を落ち着かせるのに役立ちます。

ペパーミント、ジャーマンカモミール、ビターオレンジ、ベルベイヌなどとブレンドするのも良いでしょう。要するにリンデンはハーブとハーブをつなぐ貴重な連結器なのです。木質部には脂肪や身体の老廃物を排出してくれる作用があり、ダイエット効果も期待できます。