すがすがしい清涼感の香りの中にもピリッとした辛みと程良い甘みを感じさせるペパーミントは、欧米の人々が好んで飲むハーブティーの一つです。

 ペパーミントはスペアミントとウォーターミントが交配してできた種類といわれています。メントールを主体としてメントン、シネオール、リモネンといったさまざまな香気成分が混じり合い、多くの人々の鼻孔(びこう)をくすぐる独特の芳香があります。現在、あのカモミールと並んで最も人気者になっていることを考え合わせれば、まさに今昔の思いがあります。

 ミントティーといえば通常、ペパーミントかレモンバーム(メリッサ)のことをいい、スペアミントやセイボリ、ヒソップといったミント類は用いられません。

 ペパーミントは地中海沿岸が原産(一説には東アジア原産)といわれています。その中でペパーミント、スペアミント、ペニーロイヤルミント、オーデコロンミント、アップルミントの5種がヨーロッパで古くから用いられている種類です。日本、中国、朝鮮半島に分布するハッカ(ニホンハッカ)やオレンジミントなどがありますが、ハッカ属以外にもミントと同様の香気成分を持ち、ミント類に分けられるもので、例えばマウンテンミント、レモンミントなどがあります。

 1985年に亡くなられた日本のハーブ界の先駆者であった野中草平先生が15年間、いつもペパーミントティーを携えて、初期のころのハーブの講演会を開かれていたことが思い出されます。

 ペパーミントティーは静々作用があるので不安、怒り、恐れ、悲しみなど感情のコントロールが利かない時や神経のたかぶり、なかなか眠れない時などに飲むと鼻の奥まで広がる香りはやがて心を落ち着かせ、その夜は深い眠りにつくことができます。”ベッドティー””グッドナイトティー”とも呼ばれています。心の中がもやもやしたり、いらいらしたりしている時にも気分を静めてくれます。

 消化を助け、口の中をさっぱりさせてくれるので、食後の飲用をお勧めします。特に油っぽい料理を食べた後や、ごちそうを食べ過ぎた時に飲めば、胃の不快感(胃もたれ、むかつき)を抑えてくれるでしょう。