ローズマリーは可憐な名前といい、松葉や水草を思わせる葉の姿といい、小さなかわいらしい花の姿といい、見る人に忘れられない印象を与えます。名前から連想すると、バラの仲間のような印象を受けますが、地中海沿岸原産のシソ科の植物です。鼻を近づけても香りはあまりしませんが、手で葉を少し擦っただけで強い芳香がつきます。

 その香りはしばしば樟脳(しょうのう)にたとえられます。記憶力を高めるとして学生が小枝を耳に挟んだり、飲んだりして勉強したとか、恋占いに使われたとか、数多くのエピソードが残されています。実際にローズマリーの芳香成分には記憶力や集中力を高める成分があるので、仕事中や勉強中に飲めば能率もアップしそうです。ローズマリーの鉢植えをデスクの上に置けば効果てきめんかもしれません。

 サラダやオイル、お菓子類には、一般に生の葉(枝ごと)しか使いません。それらを除けば生の葉でも乾燥した葉でも、どちらを使っても良いようです。

 乾燥した葉を口に少量入れてかめば、口臭消しになります。ティー(茶)には必ず乾燥した葉を用います。辛みのある鼻にツンとくる香りが、陽気で明るい気分にさせてくれます。風邪や鼻詰まり、精神疲労、肉体疲労、消化不良、神経症、頭痛にも良い作用があります。月経痛や更年期障害、おなかが張りやすい人にも効果があります。

 血液の流れも良くし、血管壁を強化するので動脈硬化の予防にもなり、体内の酸化を防ぐので老化予防にもなります。また、肌をつややかにする作用もあり、別名「若返りのハーブ」とも呼ばれています。血液浄化と血流促進作用をもつリンデンとブレンドして飲むと、老人ボケ予防にもなります。濃く入れたティーは、美容効果の高い化粧水やフケを防ぐリンスとして使えます。入浴剤として用いれば、心身の疲労を和らげ、肌の美容と健康にも効果的です。

 60年代の大ヒット曲、あの「スカボロフェアー」(マザーグースの恋の呪文)でサイモン&ガーファンクルが冒頭から繰り返し「パセリ セージ ローズマリー&タイム」と歌ったことで一躍、世界中に知られることになりました。