クレイジーソルトは、1960年代のアメリカで生まれました。当時60歳のジェーンおばさんが、彼女だけが知っていたとてもおいしい岩塩を削り、それにハーブを加えて手作り調味料を楽しんでいたことが始まりです。
「もしも、スーパーマーケットで白髪の小柄で陽気なおばあさんに“クレイジーソルト”と話しかけられたら、リラックスして話を聞いてあげて下さい。 彼女から逃れる事は出来ません。そんな隙もないでしょう、彼女こそがジェーンおばさんです。彼女は人に会ってクレイジーソルトを売らずにはいられないのです。」ジェーンおばさんを知る人たちは口を揃えて言います。
ジェーンおばさんの物語は小さなアパートの地味なキッチンで始まりました。頬の赤い陽気なジェーンおばさんは家族のために塩、ペッパー、ハーブさらに数種類の秘密の調味料をせっせと混ぜていました。始めは家族のために作っていましたが、クリスマスの贈り物としていろいろな人に配ったところ、それが大好評でした。クリスマスだけではなく、一年中使いたいという要望に応えて商品化に取り組みました。
クレイジーソルトのデザインはクリスマスカラーの「赤」と「緑」となっています。
クレイジーという単語には、「Crazy for you・あなたに夢中」のように、「夢中になる」という意味があります。クレイジーソルトは「キッチンを楽しくする調味料として愛されてほしい」という願いを込めて、頭文字のCをキッチンのKに換えて「Krazy Mixed-up salt」と命名されました。
1971年バージニア州ロアノークにて、ワールドニュースという番組でジェーンおばさんは次のように答えました。「人は年をとっても仕事を引退すべきでない、いくつになっても人に会って忙しくあるべきだと思う。 私のように60歳でビジネスを始めたら、年齢は重要ではないことに気付くはず。重要なのは熱意です。」
ジェーンおばさんはお客様がスーパーに入ってきた途端に積極的に話しかけて試食を薦めます。いつもクレイジーソルトがお客様の目に留まっているか、味見されているか確認していたそうです。
勢いが止まらないジェーンおばさんは、アメリカ中を回り、世界中を巡り、実演販売で多くの人々に彼女の自慢のクレイジーソルトを広めていきました。ジェーンおばさんの熱意が、趣味の域を超えて世界の食に感動を与える商品を作り出しました。
クレイジーソルトは、当時の大統領までも魅了しました。ホワイトハウスに招かれたとき、ニクソン大統領夫人はジェーンおばさんに「クレイジーソルトは万能調味料ね!」と絶賛したそうです。それに対して「いいえ、クレイジーソルトは9998の料理に合いますが、チョコレートとアイスクリームには合いません」と答えたそうです。その後も人々を喜ばせつづけたジェーンおばさんは、93歳で亡くなるまで精力的に働きました。明るいジェーンおばさんは晩年クレイジーソルトとめぐり合えて大変「ハッピー」であったと語っています。そしてクレイジーソルトは日本の食卓でもすっかりおなじみの調味料となり愛され続けています。