日本で生産されているお茶のほとんどは、緑茶です。ひと口に緑茶といっても、葉の部分で作るのか、茎で作るのか、炒るのか蒸すのかなど、栽培方法や摘採時期、製造工程などによって、さまざまな風味のお茶ができあがります。
煎茶は日本茶の代表格です。葉は、太陽の光をたっぷりと吸収して育つので葉肉が厚く、緑の色も濃く、香りも豊かです。
玉露は日本茶の高級品です。茶摘みの二週間ほど前からよしずで覆い、直射日光を遮ります。そのため、光合成をおさえられた葉の成分に変化が起こり、甘みが強く、渋みの少ない葉ができます。
焙じ茶はその名の通り、茶葉を強火で炒って香ばしくしたものです。軽い味と豊かな香りで刺激も少なく、食後のお茶として飲むのに適しています。
玄米茶は煎茶に炒った米を加えたお茶で、玄米が香ばしく、ほうじ茶ほど味が軽くならないのが特徴です。抹茶をブレンドしたタイプもあります。
碾茶(てんちゃ)を粉末にしたものを抹茶と言います。碾茶は玉露と同じように、よしずで覆って育てた茶葉ですが、製茶の方法が異なります。茶筅で点てていただく他、調味料やスイーツなどにも使用されています。